「あるとき、ナイキの研究所で脳波を測定しているのを見まして、走って
いるうちに脳が変化することを知り、驚きました。
ランナーズ・ハイと言われる状態がありますね。
長く走っていると、ある時期を境にして、パッと何かが抜ける
感覚が訪れ、そのあとは楽に気持ち良く走れるという状態です。
このときの脳波を調べると、α波が優勢で右脳と左脳のバランスがとれ、
ちょうど瞑想しているときのようだったのです。」
ランナーに限らず、トップアスリートと言われる人々は、こうした
α波優勢の状態で競技をし、好成績を残すことが多いものです。
そこで藤田社長は考えました。
「長く走ったり瞑想したりしなくても、α波が優勢の状態を
導けないものだろうか、と思いました。
もっと直接的に脳を活性化することはできないだろうか、と。
そして調べていくうちに、五感の中で嗅覚だけが大脳辺縁系に直結して
いることが分かったので、ここにアプローチしてみようと思ったのです。」